武術書紹介

珍しい本、図書館でしか見られない本、入手困難な本、非売品、自己出版本、限定本、いただいたコピー本などを主に紹介していきたいと思います。(私の蔵書を中心に)

ネットやブログ、書籍、冊子等を読んでいて、オヤッ!?と思うことがある。どこかの記述の使いまわし、ウィキペディアからの引用。もっともらしく歴史のことも書いてあるが要はごまかしか。一般の雑誌でさえ、過去の記事の使い回しがあるのだから…。

 

さらにはいろいろな文献を参考にして纏め上げたものを更に参考文献とて引用。それをまた参考文献として…。また記述が元に戻ってみたりキリがないのはしょうがないのか。

 

参考文献ばかりで自分の意見がない本もある。こんなのは誰でもできる。学生時の勉強と一緒。いろんな参考書をまとめて自分用の勉強ノートを書き上げる。まさにそれと一緒である。

 

間違ってもいいから、自分の意見も取り入れてほしいものだ。某武術研究家(武道家ではない)などサイトで結構間違ったことも書いているが、私はそれはそれでいいと思っている。批判があって発展がある。

 

私の知り合いの某研究家(郷土史)も結構、批判を受けたり訂正させられたりしているがお構いなしに自分の意見を主張している。笑いながら注意されたとか言っています。これぐらいでないとね。

 

高値でも自分のためになる書籍ならば購入したほうが良いと思う。私も実際そういった書物に出会っているから。

 

※ヤフーオークションで武術書を結構な高値で出品している新潟県出身の方がいるのだが私ではありません。

私が出品する場合はあまり高値では出品しません。高くては手が出ないし、みんなに読んでもらいたいという想いがあるからです。そりゃあ高く売れれな嬉しいけどね。念のため。

(オークションで竸って値段が上がったのならばしょうがなく、どうせそれでがまた武術書を購入する資金になるのだが。)

 

 

 

 

 

合気道 巻一

養神会 昭和33年発行 塩田剛三先生演武

天進神明流兵法 上巻 中巻 下巻

こちらもちょっと古い本の紹介となります。我が継承流派(片山心働流)とは、ある意味兄弟流派となっております。ここでは藁で編んだ、ねこがきを敷いて稽古したとありますが、片山心働流でも藁で編んだ、ねこざを敷いて稽古していました。

日本柔術流派事典

日本総合武道研究所 小佐野淳氏 令和2年発行 越後関係で言えば、荒木新流、扱心流、玉心流、西法院武安流など載っています。研究には欠かせない本です。

武術伝書集 

日本総合武道研究所 小佐野淳氏発行の武術伝書集。研究には欠かせない本となっております。

ここに載せるまでもないと思っていたのですが、わざわざ指摘してくれる人もいるので紹介することにしました。

比較研究 女の護身術大正8年発行 横山虎夫著。本田氏女子護身法、江夏(金太郎)氏女子護身術(関口新心流)、

佐藤(完実)氏女子護身術(大東流師範)と柔道の紹介。

「朝涼」会報誌

貞源寺の「伊庭八郎の会」が発行している会報誌 心形刀流の伊庭八郎 伊庭家の菩提寺が貞源寺である。

宮本武蔵正伝

2014年発行 森田栄著 森田氏は日本剣道史(非売品)を発行していた人物。ここでも宮本武蔵義軽の「軽」のくずし字にについて触れているが字体に固執しすぎている気がしてならない。

武豪 相沢永長斎直房

浅山一伝流柔術第七代小山一刀流兵法開創 小佐野淳著 昭和60年限定百部非売品発行 

古河藩の武芸拾遺 資料と研究

服部錣弥著 平成26年発行 茨城県古河市のこと。

私的には村上藩から伝わった鉄人流時中流及び玄人流との比較、古川藩士東軍流の英名録が面白い。

仙台藩の兵学者 大槻凊連

槍術研究家の島田貞一の著述。軍事史学会から抜刷された小冊子。この人物、剣術居合捕手等、都合16箇条29流派+αと収めていたすごい人物。

刑罰大秘録

原題「政刑秘鑑」完全翻刻・鬼頭勝之編、付・幕末攘夷派私刑図。平成19年発行(100部)。

捕縄術柔術

憲兵司令部 昭和13年発行

捕縄術では護送縄、捕手縄、当身及活法等、柔術では形、乱取り等。小さい小型本。

合気武術教程

富木謙治著 昭和12年発行

本書は譲ってしまったために画像はコピーのもの。

宮本武蔵 独行道 二天一流勢法

今井正之 昭和62年限定出版

尾張御家中武芸走廻り 鈴木猪八郎編 文政13年版

蓬左文庫蔵 複写製本資料 研究用に製本したものか? 各種武芸流派について。

大石神陰流史料

筑波大学武道論研究室 平成17年発行。

当資料集は筑波大学名誉教授渡辺一郎先生が長年に渡り蒐集された膨大な資料の一部とのこと。

仙台藩武術関係資料集

榎本鐘司 村林正美 渡部一郎 共編。平成10年発行。

資料・近世農民の武術(一)伊予史談会文庫『撃剣試合覚帳』

榎本鐘司 編者。平成3年刊。

剣術神道霞流 併記 内田流短杖術 三道具(通称)刺股術

平成18年非売品発行、神田常盛著。神道夢想流杖術の併伝武武術の書。

日本古武術 円流

無比流、浅山一伝流、兼相流の松本貢兼久より正木明照久が昭和61年に円流創立。その小冊子。

隻流館の挑戦 柔道勝負合わせ千本の試練

双水執流第16代舌間萬三宗利監修、根上優著。平成15年隻流館発行。柔道勝負千本取り(いわゆる千本組手のこと)の話が主。

新免武蔵守義経

古流柔術専門誌「和儀」を発行していた和科学々会発行、無藤一郎著。武術秘伝書小説。宮本武蔵、青木鉄人他。

越佐維新志士事略

主に越後佐渡関係の人物略伝。武術家多少含む。

画像はコピーのもの
画像はコピーのもの

広島県武術家伝

広島県偉人伝より第十一編。大正14年発行。兵法、剣、柔、槍、弓、砲、鎌、拳法、力士、水泳など紹介。

渡辺一郎先生自筆 近世武術史研究資料集

平成24年発行、渡辺一郎先生を偲ぶ会編者。生涯書写した資料を刊行。当理流、圓明流はもちろんのこと、越後関係で言えば北辰一刀流、清川八郎の撃剣英名録に越後の各藩が載っていることが参考になる。佐渡の相川に槍術の道場があることは分かっていたが、これにより北辰一刀流剣術の道場があることも分かった。また三根山藩の門人名など、この本より得られる情報は大きい。

また他流試合姓名控 磯道場より、柔術の試合の模様もわかる。極め技も書いてあり、腕ひしぎ、首かため、小手ひしぎ、足ひしぎ、無勝負、息切等もあり面白い。越後水原からも参加している。

炮術修行 西国日記

昭和38年、高知地方史研究会発行。ガリ版刷り製本。高知の郷士、西内清蔵(正明)が嘉永6年11月から三か月間、長崎までの往復修行の日記。解説に主な目的は視察か?と書いてある。長崎の眼鏡橋を訪れた時の絵もある。

国学院雑誌 「兵法未知志留辺」論

平成22年(2010年)8月、第111巻 第8号 馬場英雄著。天真正伝一刀流白井亨の「兵法未知志留辺」の考察。

画像はコピーのもの
画像はコピーのもの

筑前藩伝火消奉行火打釘(火魔封)

昭和45年発行、前田勇真鋭著の冊子本。著者は筑前藩伝の手裏剣(火打釘)を皮切りに各流の手裏剣術を習う。

画像はコピーのもの
画像はコピーのもの

阿部鉄扇翁

戸田流柔道祖 阿部鉄扇翁。大正6年 戸田流祖阿部鉄扇先生二百年記念祝賀会発行。新発田市立図書館蔵。阿部鉄扇は戸田一平流柔術を修めており、新発田では戸田流として伝えていた。新発田市の相円寺に墓がある。

ユキオ・タニ -「日本の柔術使」

胡蝶掌本 豆本 平成18年 限定35部発行 清水一嘉著。ユキオ・タニは西洋に柔道を持ち込んだとされる人物。フロッピーディスクと同じ大きさの本。

画像はコピーのもの
画像はコピーのもの

無双直伝英信流歎異録

昭和33年発行 非売品。河野稔百錬著。32P余の本。

加賀藩 山岸流居合伝書

昭和59年 金沢工業大学古武道発行 非売品。示野喜三郎編者。主な内容は伝書の紹介なので研究には非常に役立ちます。画像はコピーのもの。

画像はコピーのもの
画像はコピーのもの

楊心大和流 柔術殺活図解書

昭和9年発行 武田応吉著。武田は福岡の柔道界の功労者であり、汲心流柔術、自剛天真流を修め、楊心流之殺活を独自に研究して三流の型から楊心大和流を称すとある。

画像はコピーのもの
画像はコピーのもの

本朝 佐分利流槍術考

昭和14年 無染舎発行 吉永俊三著。非売品。吉永は他に信抜流も修めていた。この本は結構ネットでも見かけるので入手しやすい?かも。

画像はコピーのもの
画像はコピーのもの

武芸十八般名称術技略解

昭和33年 日本武術研究所発行 藤田西湖著。武芸十八般の紹介。

岡山地方史研究 70号

’93年岡山地方史研究会発行。幕末の剣術家 野田陽司の剣術修業。「他流試合覚書」(仮題)。直心影流で嘉永5年から7年(1853~55)、江戸より野州、甲州から東海道を途中他流試合をこなしながら西へ向かった記録。

主な立会い流派は、一刀流、直心影流、北辰一刀流、神道無念流、念流、四條一刀流、学心流、小野派一刀流、宮田一刀流、水府流、天然理心流、心形刀流、克己流、神陰流、一陰流、東軍流、新流新心流。

難波一甫流の研究(2)抄録

広島県立廿日市西高校の森本邦生先生より譲っていただいたもの。研究紀要第10号抜刷 平成13年度。発行は平成14年非売品。

難波一甫流の研究(1) 貫心流・司箭流の研究(2)

広島県立廿日市西高校の森本邦生先生より譲っていただいたもの。研究紀要第9号抜刷 平成12年度。発行は平成13年非売品。

 

貫心流・司箭流の研究(1)  ーその道統と貫心流剣術の伝書についてー

広島県立廿日市西高校の森本邦生先生より譲っていただいたもの。研究紀要第8号抜刷 平成11年度。発行は平成12年非売品。尚、新潟にも貫心流は伝わりました。

九州の剣豪 安倍頼任伝 安倍宗任一族の研究

安川浄生著。安倍立(流)剣道(剣術)の研究書。昭和48年発行。

日本武道

昭和10年創刊 大坂日本武道通信社発行。戦前の薄い冊子。戦前こういった冊子が結構発行されていたらしい。

範士十段の道 SHINGAN

正伝まろばし空手道宗師範 川元規久著。いろんな流派を修めた方。ちょっと宗教色濃い本。2,009年発行。

十文字鎌兵法 家元諸伝秘録 全

宝蔵院流槍術の伝書を複写、コピーを製本したもの。かなりの厚冊。家元にあった伝書類で作ったものと言われている?が図書館等の番号があるので寄贈したものか。ネットで何回か見たことがあるので何部か作ったものと思われる。後半は柳生流の門に入った剣術の伝書も含まれている。

兵法二天一流太刀勢法&解説五輪之書

昭和61年頃 馬場清房発行。非売品。

北陸の剣豪

昭和46年発行。能坂利雄著。北陸で生まれた、育った剣豪の話。 伊藤一刀斎、富田越後守、疋田文五郎ほか。後半の資料の「北陸武芸者列伝」、「北陸関係 明治・大正の剣道家昭和5年調査」、「現代北陸高段者名鑑6段以上」がためになる。越後関係では貫心流剣術の上村某、直心影流の某氏、南蛮一品流棒術の某氏の名前が見える。(流派名は記載なし)

幕末関東剣術英名録の研究

昭和42年渡辺書店限定200部発行。渡辺一郎著。万延版の武術英名録と明治21年の皇国武術英名録の主に関東における流派の紹介本。関東関連には興味がなくこの本に収蔵されている直心影流荻原連之助の剣客録に興味があった。ここに越後から数名記載されている。嘉永から慶応年間の記録。

村上藩の直心影流山脇某、越府(新潟?)家中男谷流大阪某、高田藩直心影流丸山某。

佐倉市史 巻二

昭和48年発行千葉県佐倉市史。この本に諸藩文武修行者姓名録が載っている。佐倉藩に他流試合に来た嘉永3年から明治3年までの二十年間による佐倉新町湯屋宿拍の宿帳よりの記録。流派は多岐にわたり剣術、槍薙刀、柔術、兵法、馬術、水練、算学など780余名に及ぶ。

  越後では安政5年に新発田藩真影流(直心影流)窪田某数名、文久元年に村松藩数名、文久3年に村上藩真影流(直心影流)山脇某、同3年に長岡藩一旨流槍術、風伝流槍術数名が記載されている。

大日本護身術 第壹巻

昭和11年大日本護身術普及会発行本。非売品。技法的に両手捕など合気系の技術本。皇道などの説明文もあるため植芝流合気系か?

剣の旅

2012年12月発行。新潟県村上市の郷土史家・おおばきよし(大場喜代司)著。佐賀鍋島藩で鉄人実手流の牟田文之助が村上藩の時中流の免許を得るために村上まで剣術修行を重ねながら来るという話を小説化したもの。結構楽しめる本だと思います。大場先生より譲っていただきました。

大日本諸州遍歴日記 藤原左右一の全国武者修行道中記

諫早郷土史料Ⅳ平成7年発行。大島流槍術と景流抜刀術の免許皆伝。嘉永元年(1848年)から約一ヵ年の記録。槍術修行の記録。越後へは津川から入り新津、亀田、新潟、木崎、新発田、三日市、黒川、平林、村上から山形へと抜けている。試合の他に観光などもしていて面白い。

笹尾家文書 諸国武術御修行者姓名録

昭和57年下関文書館発行。文政5年(1822年)から万延元年(1860年)頃までの40年間に、この笹尾道場に訪れた400名を越す諸国武芸者の人名録。越後からは長岡藩で直心影流の野口某、同じく村上藩で直心影流の山脇某の名が見える。

対馬における 東軍流剣術要略

平成5年発行。対馬に伝わった東軍流剣術伝書の紹介等。龍造寺辰馬編。

剣術修行控 附水月流柔術伝書

文武館平成24年発行本。新陰流剣術と水月流柔術などを学んだ成瀬早之助の文政2年からの九州肥前~芸州における剣術の廻国修行の記録。及び水月流柔術伝書の紹介。

剣術修行の記録はいろいろと調べるのには役に立ちます。

主な流派、四天流、石川流、神陰流、直心影流、一刀流、心形刀流、東軍流、円明流などなど。

特に円明流は珍しい。

 

矯正職員護身術

法務省矯正局発行。主に刑務所の職員のための武術の紹介本?内容的には柔道、空手を中心に柔術技や警棒(短棒術)によるナイフ、棒に対する敵を制圧するための武術本。発行年等記載なし。

(某書の武道関係文献一覧によると昭和35年発行になっている)

 

四国九州筋剣術試業中日記

柳生流の達人・池内荘四郎が寛永3年25歳の時に剣術修業のため3ヶ月で旅した日記。

発行者の高浜とは

高浜 虚子(たかはま きょし、1874年(明治7年)2月22日 - 1959年(昭和34年)4月8日) は明治・昭和期の俳人・小説家。本名・高濱 清(たかはま きよし)。高浜は父、池内荘四郎の50年忌を記念して昭和15年に発行。
非売品。
主な立合流派は、新當流、外他一刀流、一刀流、丹石流、浅山一伝流、無双一睡流、愛洲神陰流、四天流、直心影流、家川念流、新影流、大石神影流、心形刀流、片山流、神道無念流、神陰一刀流、抜討流、直指流、新以心流、以心流、真貫流、以心得宗流、無三自現流、真陰流。

 

捕縄教範 付記 縄の結び方

昭和37年捕縄術研究所発行。石川県の警察関係?の本。著者の村伊之吉は明治21年生まれ、元海軍兵曹長、柔道六段。四十年来、捕縄術の研究に没頭し全国の古老を訪れて捕縄の実地指導を受ける。大正15年に発行。今回は進歩に伴い改訂2版とのこと。

 

パイロットの医食同源1,2

平成7年発行。当時の現役機長の本。一見武術とは関係のない本のように見えますが、この本の2で大東流の佐川幸義先生のことが40Pほど語られています。著者は門人。

冊子 天辰一刀流目録

一刀流目録、天辰一刀流兵術組合、天辰一刀流辰金不止刀之巻、天辰一刀流兵法講義録。印刷和綴り本。発行年等不明。どこか道場の解説用のものか。

南部藩諸賞流系譜・秘伝調査報告書

盛岡市教育委員会 昭和56年発行。盛岡市文化財調査報告書 第二十一集。諸賞流和(柔術)と無辺流棒術の秘伝書14巻の紹介等。

合気の継承

木村達雄先生還暦記念文集「合気の継承」です。佐川派大東流の師範の著作でなく一般道場生の客観的な合気に対する意見なので内容的には面白い本です。平成19年発行。

道場生が合気について言及している本なので、合気について色々とヒントが隠されている本です。見る機会があった合気関係者ならば絶対に見るべきほ内容です。気づくか気づかないかは、その人次第ですが、、、。

浅山一伝流柔術

佐藤金兵衛編 「浅山一伝流柔術」です。全日本中国拳法連盟発行。発行年月日なし。内容は浅山一伝流体術 地之巻で大倉伝のものと思われます。確か何かの本でこの中に間違いがあると読んだことがあります。本書は譲ってしまったために画像はコピー製本の物です。

大正武道家名鑑

大正10年頃の武道家範士教士などの紹介。剣道(剣術)、柔道(柔術)、弓道、槍術、居合術、薙刀術、遊泳術などの紹介。住所も記載。当時の流派、現存流儀の確認などには必要な書です。大正10年平安考古会発行。

竹内三統流探求

竹内三統流柔術を知るにはとても良い大著です。平成17年発行。河野敏博源真通(新風館)発行。

島田秀誓遺稿集:柔に活きて

序文より、幼少より「竹内三統流柔術」を習い、「講道館柔道」をこよなく愛された、故島田秀誓先生のお孫さんである本里秀俊医師が上梓された「柔に活きて」の本。遺稿集、島田先生への想い、資料、流派の紹介などです。平成19年発行。非売品。

女子護身道

八光流柔術の奥山龍峰発行。大日本士道会から八光流に名称変更された頃の本。

肥田春充語録 真語滴々ⅠⅡ

’92年聖中心学舎発行。肥田通夫著。序文に「肥田春充が家庭の炉辺において、また山野逍遥の折りに語った言葉を、その嫡子・通夫氏が書き留めた言行録である。」とある。この中で私が一番印象に残った文書を紹介。

K氏が父に問われたことがある。

-「過去の人で正中心を悟得していた人がありますか」 

これに対して父は直ちに答えられた。

-「武蔵ひとりある」と。

(武蔵とは宮本武蔵のことです)

大東流合気術の源流 換骨拳入門

昭和53年発行。非売品。吉丸貞雄編著。堀部氏(骨法)、佐川派大東流の紹介本。コピー本は持っていたのですが某氏より譲ってもらいました。ここは他にも高木流柔術、鷹爪拳など名乗っていたり、堀部氏は武田流合気道中村派の棒術の師範などしていました。(古い元お弟子さんより直接聞いた話)私も第一回骨法の祭典を見に行ったものです。

天道流薙刀術型

発行年、発行人等記載がないもの。写真ではなく絵での説明。小冊子。珍しいものだと思います。

武芸帖通信1~8号

綿谷雪発行。昭和54年5月~昭和57年8月まで亡くなる直前まで発行していたもの。増補改訂の武芸流派大辞典の手書きの補足のもの。編集後記は壮絶。

入院中に発行。途中、右目失明で左目のみで拡大鏡を使っている。それでもまだ発行したいという想いが見て取れます。少しでも武芸流派大辞典の完成を目指したのでしょうね。この辞典のことを間違いが多く云々という者もいますが、何も分かってないんですね。私が尊敬する先生の一人でもあります。

研究資料

東北武術伝書集第一号~第四号

最近続々と発行されている文武館発行の伝書集です。第一号真極流、第二号真極流心極流、第三号本覚克己流、神力丸目流、第四号柳生心眼流、今井景流、阿字一刀流の紹介。これ以降も岩手、青森、宮城県編と続くとの事で大変楽しみな一冊です。伝書集は購入しておくと後々調べたりするのに大変便利です。購入することをお勧めします。

日本古来武道藝術集 巻一二

青森県古武道藝術保存普及会の小舘俊雄が昭和25年と29年に発行したガリ版刷りのもの。諸流の極意書が散逸、戦災による壊滅状態を嘆いての会の設立と本の発行との事。巻一は本覚克己流和、克覚渋川流十手術、直元流大薙刀術など。巻二は津軽藩伝小野派一刀流の紹介。特に十手術は詳細に図解入りで復元可能。珍しいもの。

片山伯耆流居合 幣帚自臨伝

伯耆流居合道研究会 済寧館道場編 平成9年改訂発行。非売品。片山流剣術、伯耆流居合を知る上での貴重な書。門人の方より特別に譲っていただきました。

雲藩武道史

島根武道百年の歩み。昭和40年発行。福田明正著。こういった武道史は古書店等で見つけたら購入しておくといろいろと役立ちます。

全日本古武道大会パンフレット

昭和46年に愛知県体育館で行われた大日本武徳会中部支部結成記念 全日本古武道大会のパンフレットです。珍しい流派として心照流柔術、不動禅少林寺拳法、駒川改心流剣術など。当時を知る貴重な資料です。

武道

昭和8年大日本武道宣揚会本部発行。2593年第四号と2593年第五号。総裁 出口王仁三郎・会長 植芝守高(盛平)。32ページほどの小冊子。何の本だったか忘れましたが、確か八幡書店発行の本の付録としてこの武道が付いてきました。平成4年発行の非売品として、原本提供大宮司朗とあります。多分同じものでしょう。

人間 長谷川流棒術

昭和55年発行。山岸十(とお)著。奈良県柳生の地に現在も伝承されている長谷川流棒術(別名正式名称:長谷川真刀流)という棒術専門の流儀です。内容は技法的なことより流儀の紹介や先生のことなど。珍しいもの。

尾張藩伝貫流槍術について

山田忠史著。武芸帖第三号(昭和38年12月発行)に載せる前にガリ版刷りで発行したもの。表紙に昭和38年7月13日 剣道研究会研究発表 於名鉄体育館 愛知県立熱田高等学校とあり。 武芸帖より図入りで詳しく、生写真付きです。

武道諸流伝書集一

平成5年限定発行。村上藩伝の両剣時中流剣術伝書と柳生心眼流伝書を紹介。付録として村上藩伝松本流砲術伝書と鉄人流伝書の紹介。秘伝誌の初期の号に限定発行の宣伝記事あり。右画像はコピー製本のもの。その後、一、二と某先生より譲っていただき、入手することができました(下画像)。

伝書集二は久留米藩伝の田宮流、津田一伝流、西洋流を収録。

越後における兵法二天一流

昭和52年発行。飯田素州著。新潟県立図書館蔵。この小冊子により全国に越後伝二天一流が知れ渡りました。この分野の第一人者です。現在も続々と新たな発見があります。画像はコピーのもの。

直心影流薙刀術

平成16年発行。非売品。竹下英五郎著。直心影流薙刀術と直猶心流鎖鎌術の紹介。竹下先生より直接譲っていただきました。系統はわかりませんが、現在新潟でも直心影流薙刀術をやっております。

剣術教書

昭和30年発行。言わずと知れた駒川改心流剣術の黒田鉄山氏の祖父、黒田泰冶氏の著書。後半に諸流派の項目があります。下画像伝書は四身多久間流柔術または誠玉小栗流殺活術の一己働之巻三十六ヶ条の伝書。黒田弥平正好の師、野口源蔵宣政発行のもの。現存流儀ですので全部は載せられませんが参考資料として。

城下町新発田の剣道史 上下巻 佐藤泰彦著

平成19年限定出版。上巻は新発田藩に伝わった直心影流、末流平法を特に詳しく書いてあります。下巻は藩内に伝わった流派、特に越後伝二天一流の秘巻、三日市藩に伝わった兵法先師伝記、兵法烈世伝は見る価値があります。佐藤先生より特別に譲っていただきました。

維新前後の新発田剣道史 山宮三二郎著

昭和45年発行。非売品。直心影流発誠館、初代館主 窪田鐐三郎、二代館主 今井常固を中心に書かれております。

幼き日の新発田 松下芳男著

昭和59年発行。新発田藩伝直心影流の今井常固、荒木新流の坂本謹吾のことが詳しく書いております。

弾力性健康法 坂本屈伸道  坂本謹吾著

昭和4年発行。新発田藩伝荒木新流柔術第15世、坂本謹吾の健康の本。私の知る限り、氏の顔写真を見たのはこの本が初めてです。氏は他にも共著で水泳術練習初歩などの書籍も発行しています。