奇跡の武術

昨日の話の続き。伝承を託された武術には剣術、居合もあったようですが柔術の部分のみ残っております。その柔術も徒手対徒手は残っていますが、奥の部分でもある武器に対する伝は残っていません。いただいた秘伝書にもその部分には触れておらず、我が師匠も断片的にしか覚えていません。しかし、覚えているものもあるため残していただけるよう頼んでおきました。

古武術の伝承は弟子に伝えていても最後まで行かないうちに師匠が亡くなったりして、最後まで伝わらずだんだんと術技が少なくなっていくのが現状です。師の方は弟子に最後まで伝えていなくても何かに残していないと駄目ですね。貴重な文化遺産がなくなっていきます。

柳生心眼流の星貞吉の伝も最後の口伝が伝わらずに、この口伝が失われました。口伝を伝えたという日記は残っているのにもったいないものです。

私も師匠の話、修業中のこと、師匠の先生のこと、言い伝え、他武術のことなど聞いたこと全て記録して残すようにしています。